在学院生・修了生の声
陸圏環境科学コース 2008年度入学D2 水木 千春
私は都市部などにおける水害への取り組みに関して調査研究を行ってきました。従来、水害に対しては構造物による対策がさかんに実施されてきましたが、人的被害を軽減するためには水害による危険性について住民の方々に周知してもらうため、ハザードマップなどの対策も欠かすことができません。しかし、ハザードマップに関する項目を盛り込んだ意識調査を度々行ってきましたが、認知度や活用度の低さを示す結果となることも少なくありませんでした。洪水自体もまた、ヒートアイランドや流域の土地利用の変化などにより、想定されたものを上回るような水害被害を引き起こすこともあります。これら水害に関わる研究には、広範囲で考察されるべきテーマと地域に密着した視点の両方が必要とされています。私は他大学の人文社会科学研究科出身ですが、水害を一貫したテーマとして、今後も被害軽減のための研究を進めていきたいと考えています。当コースには私のようにさまざまなバックグラウンドをもつ学生がいますので、意見を交換しつつ、常に探究心をもってテーマに取り組める環境の中で院生生活を送ってみませんか。