目的・理念
北海道から世界の環境へ...世界の現象から北海道の環境へ
人間・生態システムコースの中で主として環境地理学的アプローチをとる院生は、課程修了時には、環境地理学的な視点の高度な専門知識に基づいて、北方圏地域や途上国を中心とした環境問題の解決や自然資源の持続的利用,自然環境の保護・保全に取り組めるようになることを目指します。そのために、地域生態系が地形・地質学的な基礎の下に進化してきたことを理解し、生態系サービスを持続的な形で享受できる地域社会を構築する方策を学びます。
本コースの研究のホームグラウンド,大雪山。これまで多くの修士・博士論文研究の舞台となってきました。
本コースの研究のホームグラウンド,大雪山(上)と日高山脈(下)。これまで多くの修士・博士論文研究の舞台となってきました。
教育の考え方
環境地理学的アプローチでは,野外調査を重視しています。実習や演習では,北海道を対象地域として野外調査法を学びますが,その中から自分の修士論文研究や博士論文研究に発展させていくことが可能です。また,海外の研究プロジェクトに参加することで現地において調査法を学ぶことも可能です。さらに,環境地理学的アプローチでは,野外調査やリモートセンシングによって収集したデータをGIS(地理情報システム)によって処理し,地図化して解析する技術の習得に力を入れています。
本コースの研究のホームグラウンド,日高山脈。これまで多くの修士・博士論文研究の舞台となってきました。
特徴・研究院との連携
ネパール・ヒマラヤでの調査風景。
キーワード
環境地理学的アプローチでは,途上国、北海道、持続的開発、地域社会、越境環境保全、陸海連環、氷河湖決壊、土地利用・土地被覆変化、エコツーリズム、ジオツーリズム、国立公園管理、保護地域(protected areas)、地生態学、GIS、リモートセンシング、地考古学、地すべり・斜面崩壊、土石流、滝(遷急点)、海岸侵食、クリティカルゾーンといったキーワードに興味のある学生を歓迎します。
写真:カラコラムでの調査
担当教員
教授
統合環境科学部門
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想定される修士論文研究
- 大雪山国立公園の登山道侵食
- ネパール・ヒマラヤの観光と環境
- 中央アジア,キルギス南部のエコツーリズム・ガイドブックの作成
- ジオ多様性とワイン(地質,土壌,微気象とワインの関係)
- 海外研究のレビューとメタ解析によるアジア諸国の土地利用変化と持続性
- ヒマラヤの永久凍土の下限高度と氷河湖
- フィンランドの国立公園の環境問題と公園管理
- その他,過去の修士論文研究のテーマについては,ウェブサイトをご覧ください。
准教授
早川裕一
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想定される修士研究
- 岩盤河川地形の侵食と流域地形の変化
- 小型無人航空機(ドローン)の地球環境科学的活用
- 森林植生の3次元形状計測と環境要因
- 西アジア,中央アジアの考古遺跡と古環境との関係
- 歩行,自転車,ランニング等のアクティビティと環境要因
- 自然地理のアウトリーチ手法と実践
- その他,詳細な情報はウェブサイトをご覧ください。WEBサイトを参照して下さい.
提携研究院・研究所: